宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」からインスピレーションを受けて、作曲されたアルバムです。
曲名からも童話のシーンが想像できます。
全体的にしんみりした曲が多いですが、賢治の童話の雰囲気にはまっていると感じます。
このCDを購入してから、実際の「銀河鉄道の夜」(第4次稿)を読みましたが、昔の文章は読みにくいな~^^;
なんとか読み切りましたが、「童話」「銀河鉄道」という言葉の響きと違って、重たい内容の話ですね。
父親が行方不明で、牛乳の配達が無いだけで、ひもじい思いをする家庭、学校ではからかわれ、出版所でのバイト、みんなが祭りの中楽しんでいるのに、裏山で星を眺めてフテ寝。
銀河鉄道に乗っても、それが幸せなのかとただ仕事をする人をながめ、豪華客船沈没のため天界へ向かう同乗者、サソリの明かり、そして友人との永遠の別れ。
童話というには、だいぶ宗教観がある物語ですね。これほど有名なタイトルになったのは「未完成」ゆえに、読み手に色々考える余地があるためか。
とまあ、童話の内容を紹介すると、どんよりな気分になりますが、そんな気分を和らげてくれる、心温まる曲が勢揃いです。
何か嫌なことがあった時に、芝生の上や、畳の上でゴロゴロとしながら聴くのにピッタリな曲かな~^^
曲目紹介とプチ感想
- 銀河鉄道の夜
メインテーマ曲です。夜空を眺めて、空想が広がっていく感じでしょうか。
色んな人、情景を見て、幸せを探す旅、そんな話にピッタリな曲です。 - 三人の漂流者
豪華客船の沈没によって、天界に向かう子供二人と青年1人。幸せのために、他人を犠牲にせずに自分達が犠牲になったのか。
豪華客船での催しがイメージできる優雅な曲ですが、どこか謎めいている、暗い何かを引きずっている、そんな感じな曲です。 - プリオシン海岸
キラキラ光る砂粒の河原、離れた島には、光り輝く白い十字架。そして古代の遺跡を発掘している学者の人たち。
見渡す限りの水晶を散りばめたような河原、水素よりもすきとおっている銀河の水、そんな情景ですね。
多分、一生懸命化石を掘っている学者の人たちは曲に登場していません^^ - 天気輪のワルツ
主人公が裏山でフテ寝していた場所。百葉箱のおいてある芝生の上で寝ているイメージかな^^
銀河鉄道が迎えに来てくれたらな~と想像するだけで楽しいですね。 - 鳥を捕る人
銀河の河原に降りてくる鳥を捕まえると、チョコレートより美味しい不思議なお菓子になる話です。
旅の最中に、知らないおじさんが隣に座って、子供には分からないミステリアスな仕事の話をする情景でしょうか。
驚きと戸惑いの感じが伝わってきます。 - ジョバンニの風景
主人公の名前がジョバンニです。祭りの日に、級友にバカにされ、裏山でフテ寝するジョバンニ。星空を眺めていると・・・。
銀河鉄道に乗ってからの、心境の変化。哀しげなメロディですね。 - 北十字
サザンクロス(天界)の象徴かな。「あらゆる光でちりばめられた十字架が、まるで一本の木という風に立っています。」
神秘的な物を見つけたときのBGMですね。 - サザンクロスの祈り~New World~
ドボルザークの新世界の第2楽章です。
2分過ぎあたりから、久石譲さんのオリジナルメロディでしょうか。「遠き山に日は落ちて」も名曲ですが、それを更にパワーアップ?した曲ですね。 - カムパネルラ
一緒に同行していた、友人のカムパネルラとの永遠の別れ。
無事に天界のお母さんに会えたので、悔いは残っていないか・・・。でも哀しい曲ですね。 - 銀河鉄道の夜 reprise
ピアノが主体のアレンジとなっています。物語の終わりにふさわしいアレンジですね。
いつか、ソロギターで弾けるようになりたいな~♪
CDの感想文をずら~と並べみました。コン太郎的なお勧めアルバムは、こちらの別の記事で紹介しています。
久石譲さんのお薦め曲(ジブリや有名曲以外で)
所持している久石譲さんの60枚程のアルバムの感想は、こちらにリストがあります。
持っている久石譲さんのCD紹介
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