K.Yairi オリジナルギター オーダー日記(1本目)

カスタムオーダー日記

はじめに

 モーリスのS92を購入してから、5年は経過。
 次の高価なギターは、横山ギターにしようかなと思ってたけど、値段的に貧乏人のため踏ん切りがつかない状態でした。
 何よりもモーリスのS92に音的な不満が無いんですよね。ジブリ系弾く時には迫力ある低音とか必要ないし^^
 さらに最近は鉄弦の音はS92で十分なので、ナイロン弦のそこそこいい音がするギターが欲しいかなと思うようになり、クラシックギターやエレガットをネットで検索してたけど、どうもこれだというギターが見つからない。
 横山ギターでもナイロン弦はできるけど・・・やはり40万円コースは堅いので、隣の県のK.yairiギターさんにオリジナルオーダー用紙をFAXして、工房見学を予約しました。
 工房見学、カスタムオーダーの詳しくはK.Yairiホームページで!!

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2015年7月12日 日曜日 オーダー前日の妄想日

 ヤイリさんのホームページから「K.Yairi オリジナルギターオーダー用紙」をダウンロード。
 今欲しいギターのスペック。

 第一条件はナイロン弦。

 ソロギターのしらべシリーズを、指定カポで弾くにはクラギのように12F結合だと難しいので、ネックは14F接合。同じ理由でシングルカッタウェイも欲しい。

 第二条件はミニギター。

 普通サイズのギターが嫌いというわけでなく、単にミニギターのほうが愛着がもてるから。
 弦長は短すぎると流石に音質的に微妙になるので、600~580mmかな。
 とはいえ、KヤイリのYF-018B CUSTOM カゲロウタイプみたいな大きさなら長めのスケールもアリかな。
 このYF-018は弦長635mmかな。サンバーストは好みで無い&尖ったカッタウェイも好みで無いので、10万だしてまで欲しくは無いけど^^;

 第三条件 カラー、装飾はナチュラル。ペグには妥協しない。

 ミニギターって、どうしても安っぽいペグとか、デザインなんですよね^^;
 ま~普通の人は、10万円以上もだしてミニギター買わないけど。

 ということで、そんな条件のギターは、探しても売ってないので、風呂上りにニタニタしながら妄想!
 そして思いつきで、Kヤイリのカスタムオーダー用紙に肉球ホールのギターをデザイン。
 これが可能なら、超オリジナルギターの完成だなとニンマリw
 明日、FAX送って、軽く電話で確認してみます。

Kヤイリ ミニギター カスタム 肉球

2015年7月13日 月曜日 初回オーダー

 会社のFAXを使って、用紙を送る・・・が転送できない。電話番号あっているのに、あたふたしてたら、事務員さんに「番号通知の186」を頭に入れないと受信拒否の場合があるよといわれ、それを実行したら無事成功。
 なぜうちの会社は非通知でFAXを送っているのか不明(番号は用紙の隅に書かれると思うけど)^^;;
 送信後、電話でヤイリさんに確認と、工房見学の予約。

 肉球ホールできそうですかと電話で聴いたら、「ブレージングとかを設計部門と打ち合わせして、1週間ほど見積もりまでに時間が掛かります」とサラッと返事が。
 「そんな変な加工できませんよ」とか「それ音が悪くなるんじゃないですか?」みたいなテンションが下がるようなことを言われるかなと少し覚悟していましたが、いいメーカーですね^^
 ま~できるとはその場での返事はなかったので、まだやれるかどうかも不明だし、そもそも見積もり金額次第では作らないし^^;
 10万以下では無理な感じだったので、それなりの材木使ったら、20万超えそうな気もする。
 でもオーダー用紙には10万円程でできますかと、低めの予算を自分への自戒を含めて書いておいた^^

2015年7月17日 金曜日 1回目の返信

 ヤイリさんからメールが来ました。

 製作対応はできるのですが恐らく金額が20万以上になってくると思われます。

 「・・・なってくると思われます。」
 言葉的には、う~ケチれば19万円でいけそうだけど、20万円はもらわないと割が合わないな~!
 いい材木選んだら20万円は余裕で超えるよ!
 みたいなニュアンスで受け止めましたが・・・

 20万円以上と言われると、上限にキリが無いので、
 「トップ、サイド、バック等の板材に選択の幅があって税込み25万円程に収まるなら、オーダーを進めていきたいと思います。」
 というメールを返信しようか

 悩んで3時間経過・・・^^;;;
 20万円というか15万円あれば、テイラーの14フレット結合、カッタウェイのナイロンのエレアコが買えるしね^^
 でも、それに5万円と気持ち数万円で超オリジナルギターが手に入るなら、それもアリだし。

 あ~悩むね。
 今、めっちゃ楽しいw

 とりあえず予算20万円ほど、ナイロン弦のギターをほとんど弾いたことがないので、工場見学のときに色々試奏して決めたいと思います。
 「工場見学後に打ち合わせできますか」とメールで連絡。

2015年7月22日 水曜日 返信こない

 前回20万円ぐらいかなと見積もり言われたけど、材質選んでも25万円でおさまるの?メールをしてから丸2営業日。
 まだ返事なし。
 初回は、FAX月曜日に流しての金曜日返信だったけど、多分初回の見積もり、超大雑把なんだろうな。

 「そんなの20万円」ぐらいと言っとけ、「どうせ高いと作らないから、見積もりするだけ無駄だし!」って。
 (コン太郎の脳内想像ね!)

 返信が遅いので、そんな感じがしてきた。初回の見積もりでそれなりに細かく見積もり計算してたら、さすがに2回目の見積もりは2営業日ぐらいで出せるような・・・。
 変に間が空くので、作る気モードが既に3割ぐらいに激減だな~。というか、やっぱ止めとこうかな・・・。
 ま~メールの返信内容次第だな。どっちにしろ、14F結合でカッタウェイの、ナイロン弦の小ぶりなギターって見つからないし。

2015年7月24日 金曜日 返信こない^^;

 返信未だにこない^^;;
 埋もれたのか、忘れられたのか、明日直接工房見学行くので、その時でいいと思っているのか・・・??
 100%買うと決めたわけでもない、それこそ明日工房行くので、特に電話で催促するようなものでも無いと思うし・・
 とはいえ、メール届きました。返信はしばらくお待ちください程度の返信は欲しいな^^;
 そんな状態なので、晩御飯前にメールを再送しときましたがどうなることやら。

2015年7月25日 土曜日 朝10時頃 返信あり

 お世話になっております。
 メールの件、確かに承っております。
 特殊な部分も多いため当日詳細を確認しながらになります。
 ご了承ください。

 やっぱり当日対応でないと見積もりが出せない(あやふやすぎるオーダーだし^^;)ので、返信がなかったようです。
 でも、正直もっと前に返信してくれればよかったのにとは思う。お客さん逃げるよ!
 とりあえず、安心して工房見学が受けれそうです^^

2015年7月25日 土曜日 K.yairiさんで工場見学、色んなギター試奏

 工場見学楽しかったです。詳しくは前の記事を読んでね!
 で、いろんなナイロン弦ギターを弾いて感じたことは、スケールが650mmと長くても、ボディサイズが小ぶりなため、思ったより大きいギターを持っているという感覚にならないこと。
 なので、オーダーの条件の一つだったミニギター(580~630mmほどのスケール)というのは、特にこだわりが無くなりました。

 そして12F結合、14F結合、12F結合カッタウェイの順でハイフレットが弾きやすくなるのを確認。
 しらべシリーズのジブリ篇「夢中飛行」のように5カポで10フレット(実際15フレット)を弾くような曲だと、カッタウェイ無しの12F結合だと・・・無理、14F結合でも弾き辛い、12F結合のカッタウェイでなんとか弾けるということが判明。
 さらに、音はやっぱり値段なり(鳴りと変換されたよ^^;)。サイドバックは、合板よりも単板のほうが綺麗に響いています。
 合板は合板で利点があると言っていたけど(ライブの熱い照明や炎天下での材への影響が少ないとか)その利点・・・関係ない^^

 で、最終的にKヤイリ GF7というモデルをカッタウェイ加工をするという骨格は確定。

2015年7月29日 水曜日 まだ見積もり来ない

 月曜日は社員研修なので、その2,3日後に見積もり予定ですと言われてたし、慌ててもギターは早くて半年後になるので、ま~のんびり気長に・・・
 待ちたいけど、待ち遠しい^^
 とりあえず今のところの完成予想図&カスタムオーダー予定。
 基本モデルはGF-7で、ベネチアカッタウェイへ1万円程で加工。ここまでは100%確定。
 指板のアール加工300あたりかな。(メールで追加で見積もり、1万円程度の追加料金なら加工予定)
 肉球ホール(設計部門とできるか検討中)
 肉球ホールが可能なら、折角なので単板(マホガニー)にする予定。

Kヤイリ ミニギター カスタム 肉球

 基本モデル K.Yairiのスペック

 TOP Solid Cedar:BACK/SIDE Ovangkol Laminate:NECK Mahogany
 FINGER BOARD Ebony:BRIDGE Rosewood
 ナット幅(mm) 45 スケール(弦長)(mm) 650
 全長(cm) 101 ボディ巾(cm) 37.5

 内部のブレージングがアコギと同じXブレージング系だそうです。なのでフォークとガットの融合という僕が望んでいるような仕様ではあります。
 試奏した感じでは、ナット幅が45mmなので違和感無く弾けます。S92は多分44mmだったと思うし。
 弦高も高いという感じはしなかったので、とくにアコギみたいに限界まで下げるというような調整は不要かも。
 一番気になった不満点は、重量が重いことかな。重い分、低音がずしりとくるとかなら気にならないけど、正直音的には感激するものでは無かった。
 ナイロン弦の音ってこんなものなのかな?という感じでした。一回り小さいRA20という総単板のクラギが、あ~綺麗な響きと感じたので、やはり凡庸な音というイメージかな。
 悪くないけど、これが欲しいという音でもないというモデルが基本モデルのGF-7^^;

 なので、オバンコール(ローズウッド系列の響きだそう)というあまり聞かない合板を、マホガニーの単板にした時の音を確認したいけど・・・
 それができないのがオーダーメイドの弱点でもあって、ワクワクドキドキな利点でもありますねw

2015年8月1日 土曜日 見積もり返信

 岡崎の花火大会の日に見積もりメールを受信。
 花火大会後、のんびり検討&次の細かい見積もり依頼を深夜に返信^^

 で、具体的な見積もり、カッタウェイは本体価格の10%。これはカタログにも載っています。
 カタログに載っていないのは、板材変更で本体価格が上がったら、その分から10%になるということ!
 なのでノーマルGF-7なら9000円だけど、サイドバック材をマホ単板にすると15000円、ローズウッド単板にすると18000円なり。
 単板の値段ですが、オバンコール合板との差額かは不明ですが、マホ単板は75000円、ローズは105000円なり。
 サウンドホールのオリジナル形状は8000円。楕円とか、星とか、ハートとかならこの値段になるかな。
 コン太郎は、肉球型という、「そんなの止めとけよ、もったいない!!」という声が自分の中からも聞こえてくるのをオーダーしたので、ブレイジングの変更料金20000円追加です。
 ということで、マホ単板変更予定なので、税込み208000円なり。この値段になると消費税の5%。8%、10%の差が大きい^^;

 今回追加で再見積もり
 サウンドホールと同じ形の肉球デザインで、インレイ(ピンク系の貝)を12フレットのみに入れようかなと。
 でも値段しだい。1万円程度なら・・・、もっとするかな。
 他に、指板の300R加工とか、フレットでなくて、横側のポジションマーク加工。
 クラシック系の指板はアール加工してないので凹んでいるように見えるんですよね。あとポジションマークがまったく無いのも弾きにくいし。
 盆開けには注文したいな~。

Kヤイリ ミニギター カスタム 肉球

2015年8月5日 水曜日 見積もりこない^^;

 Kヤイリさんといい、バイクのパーツショップやら、マフラー屋もですが、趣味系のものを扱っている会社って、のんびりマイペースだよなと実感。
 ま~多分、今回も返信は土曜日かな。
 とはいえ、もう一人専用の事務員さんを雇えばいいような気もするけど・・・、かといって一日20本ペースでしか作成できないから、今ぐらいのやりとりの頻度で十分なのかな^^

2015年8月8日 土曜日 返信有り

 金曜日に盆休み前には、詳細はともかく返信だけくださいねと再送したら、土曜の午前中にしばらくお待ちくださいメールと、詳細な返信が夕方届きました。
 正気なところ、催促しても土曜日に返信なければ、もう白紙に戻そうかなと思ってたけど、続行です^^

 今回の返信でほぼ決まりましたので、あとは工房で板材の選択をしたら、その場で正式オーダーしてきます。

 基本モデル GF7
 サイドバック材質変更:マホガニー単板
 カッタウェイ変更 ベネチアン
 サウンドホール変更(オリジナル形状、ブレイジング変更)
 税込み208000円の仕様となります。

 細かい仕様に関して

 ヘッド形状・ペグ、ネックシェイプ、スケール、ナット幅、ブリッジ、ネック塗装、弦、塗装・カラー、ピックアップ(なし)、ジャック位置(なし)はGF7と同じ。

(変更点)
 指板のアール加工:400R (ナット幅45mmで300Rだと、指板の厚さ的に現実的でないそうです)
 指板のサイドポジション:5F~15Fで全てシングルドット(もともと5~12にあり)

 指板のトップ部分のポジションマーク(インレイ)として、今回作成する肉球サウンドホールと同じ形、実際のサウンドホールと同じ向きで、12フレットのみにオリジナルインレイを加工。
 今のところ貝(ピンクムール)を予定。白蝶貝(マザーオブパール)か、貝(ピンクムール)は現地で確認して決める予定です。
 ピンクムールはそれ単体だと、白っぽくなるそうです。でも肉球はピンクの方が理想^^
 なお、オリジナルインレイ加工(12Fのみ)の追加料金ですが、白蝶貝(マザーオブパール)で15000円、貝(ピンクムール)で20000円なり。
 高いといえば高いが、オリジナルギターの所有感を更に満たすための追加の2万円と考えれば、妥当な値段かな。
 もともとの総予算は税込み25万円で押さえる計画でしたので、予算内ですし!

 バインディング:GF7と同じの予定ですが、現地で他のギターを見て変更するかもしれません。黒とかプラ素材よりも木目調がいいけど・・・値段しだい。

 サウンドホールのロゼッタ:なし(NC加工になるため、値段が跳ね上がるから不要)

 発注、支払いに関しては、事務所に訪れて、オーダーの確認後に その場で頭金の10%を支払う予定です。受け取りも、事務所に訪問予定です。

 後は、盆休み後に会社の有給が取れる日に、訪問するだけだ~♪

2015年8月27日 木曜日

 盆明け、一週間後。やっと有給休暇が取れそうだったので、さっと取得して正式オーダーをするため可児市へ!
 オーダーの確認後、まずは白蝶貝(マザーオブパール)と、貝(ピンクムール)の確認。現物を見る限り、ピンクの方が肉球っぽい。
 でもヤイリの担当者さんは、「ピンクだけだと比較するものがないと、白っぽくなりますよ」と。
 値段的にもともとオリジナルインレイのため高いため、白蝶貝で1万5千円、ピンクで1万9500円。だったらもう直感というか、後で後悔しないと思うピンクでいいやと決定^^

 で、オーダーの醍醐味、板材選択。
 これは、やっぱり現地に来て正解だったと思います。板材選択には有名?マスタークラフトマンの丹羽さんが同行してくれました。
 さっそく、サイド・バックのマホ単板を持ってきてどう選ぶのかなと思ったら、
 「マホは見た目です!」と^^
 なので、個人的な直感で薄めの色の、いかにもマホというか、S92と同じような模様な板を選択。
 表のシダーは、マホと違ってじっくり選択。
 腰が弱いの、強いのがあって、基本的には腰が強いのが音的にはプラスになるようです。
 これが、自分みたいな素人でも分かるぐらいペナペナしている板と、プルプルしている板があるんですよね。
 受付の担当者さんは、腰が弱いのもブレージングで調整するので問題ないですよ!とフォローしていましたが、マスタークラフトマンが堅い方がいいとズバッと言っているので堅い方が良いんでしょうね。
 で、あとはやっぱり見た目、節があったりヤニ袋?があったりするのはよけて貰って、残った4,5枚からどうします?となったので、「実際、丹羽さんだったらどれにします?」で選んでもらった1枚になりました。
 ということで、現地での板材選択は正解。在庫の束から上から1枚とるのと、数枚の中からマスタークラフトマンが選んでくれるのとは大違い。
 (実際、板材選択しない時に、上から順番に使っているかどうかは推測ですが、どのオーダーでも毎回選んでいたら、いい板から無くなって、へんな板ばかりになるからね~)
 て感じで、頭金を払ってオーダー完了。
 早ければ9月に製作開始。11月ぐらいにはサウンドホールの加工ぐらいまで進みそうなので、そのあたりで一回見に行こうかなと思っています^^
 完成は1~2月。さてさて楽しみ楽しみ。

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